
一日ひとつ手技を覚えたら、
1年で360個のスキル。
皆さん、こんにちは。
実技の授業はもう始まりましたか?
この時期、多くの学生さんが「技術チェックが怖い」「緊張してうまくできない」と感じているかもしれません。
初めて触れる手技、慣れない器具、見られている緊張感…。
それに加えて「できて当然」と思われるような空気に、プレッシャーを感じている方もいるのではないでしょうか?
今日はそんなあなたに向けて、私自身の体験を通じたメッセージと、心を少し軽くするヒントをお届けします。
🌸心の結論: その緊張は、あなたが真剣に取り組んでいる証です。
実技のテスト、私も緊張しました
私が特によく覚えている実技のテストは、助産師学校での「新生児の出生時全身観察」でした。
チェックポイントは40項目ほどあり、覚えることも大変。それを口頭で先生に説明しながら実際の赤ちゃんを前に行うものでした。
どれだけ資料を見直し、友人と練習を重ねても、本番になると…頭が真っ白。
手も声も震えてしまい、思ったようにできませんでした。
その後、再テストでようやく合格。
2回目は緊張しながらも、驚くほどスムーズにできたのです。
なぜ2回目はうまくいったのか?私が感じた3つのポイント
① テストの流れを知っていたこと
初回でどんな雰囲気かがわかっていた分、2回目は少し気持ちに余裕が持てました。
できなかったけれど、挑戦したことはそれだけで“経験”に、次は大きな力になりますね。何事も初めてはできないものです。失敗したことは成功に近づいた素晴らしい学びとなります。
② 繰り返しの練習で「体が覚えていた」
今思うと、初回は自分の知識がうろ覚えのまま挑んでいたのだと思います。単純に勉強不足、練習不足でした。ですが、繰り返すことで、知識も繰り返し身につくことができ、言葉も手技も自然に出てくるようになっていました。
「体で覚える」って、本当にあるんだなと実感しました。
③ 赤ちゃんの命と向き合う責任を強く感じた
そして最も強く感じたことは命を預かる”責任”の重さです。たとえ学校のテストではあっても、目の前の赤ちゃんは命そのもの。学生だから、新人だからは通用しません。
「異常を見逃せない」「これは大切な責任だ」と痛感したからこそ、気持ちも引き締まりました。
実技の学びは、現場に一番近い科目
実技の授業は、実際の業務と直結している一番リアルな科目です。
- なぜこの手技を行うのか(目的)
- どんな効果があるのか
- その結果、患者さんにどんな変化があるのか
- 今後の経過にどう影響するのか
これらを理解し、実際に手を動かしながら身につけるのが実技の授業です。
色々な知識も手技も身につけなくてはいけないとても大変な科目だけれど、それだけ“未来に直結する”学びでもあります。そして現場ではそのまま使える、生きた手技です。
実際の現場では…練習の時間すら自分でつくる
今、現場で働くようになってわかるのは、
学生のときに「練習の時間」「質問できる時間」がいかに貴重だったかということです。
現場では「できて当然」の業務。患者さんからしたら、やってもらえて、うまくいって当たり前の感覚です。命が関わる以上、失敗は許されません。言い訳もできません。
そして足りない手技を身につけようと練習できるとしても、それは業務の合間や自分の時間を削って行うものです。
学生のうちに、経験豊富な先生に見てもらいながら、細やかなご指導をいただき、同じ環境にいる仲間と練習できる今の状況、とても恵まれた環境です。
そして、とてもやりがいのあるかけがえのない時間ですね、。
自分の未来と、誰かの命を守る力に
学生の皆さんには、ぜひ今どれだけ恵まれた環境にいるか、その意味を感じながら学習してほしいと思います。
今取り組んでいる一つひとつの手技は、いずれ自分の力となり、目の前の患者さんを支える手となります。
一日ひとつ手技を覚えたら、1年で360個のスキル。
それは、もう誰にも真似できない、あなただけの宝物になります。
実技の練習は、時に心も体もヘトヘトになりますよね。
そんな日は、おいしいものを食べて、好きな音楽を聴いて、早めに眠ってくださいね。
そして翌日、またひとつ進めばいいんです。焦らなくても、ちゃんと前に進んでいます。
今日もがんばっているあなたへ、心からのエールを
緊張しても、うまくできなくても、何度でも挑戦すれば大丈夫。
今日も学びを止めなかったあなたは、本当にえらいです。
あなたの努力は、誰かの笑顔につながっていますよ🌸
「できない自分」を責めるより、「あきらめずに向き合った自分」をしっかり褒めてくださいね。
あなたは今、しっかり未来を育てています🍀
大丈夫、応援しています!

miu|助産師・2児の母・ブログ運営中
20年以上、病院で助産師として勤務。新人時代の不安や戸惑い、子育てと仕事の両立に悩みながらも、周りに支えられてここまできました。
このブログでは、助産師学生・看護学生、そして働くママたちが「今日もがんばったね」「ちゃんとやってるよ」と、自分を優しく認められるような言葉を届けています。
あなたがちょっとだけ元気になれる、そんな場所になりますように。