転職・産休明けのあなたへ|がんばる心に寄り添うエール

働くママへ向けた応援メッセージ。転職・産休明けの不安に寄り添うことを伝えるイラスト付きタイトル画像。看護師風の女性と犬のキャラクターが登場
黄色のストライプと花柄を背景にした応援メッセージ画像。「この記事の伝えたいこと」の吹き出しの下に、「新しい環境もいずれ“自分の居場所”となり、“日常”となり、“いつものこと”となる。この感覚が持てることを目標に!」というメッセージが中央に書かれている。

結論: 新しい環境に挑戦するあなたの一歩一歩が、確かな前進です。それはいづれ「自分の居場所」となります。

はじめに

こんにちは、miuです。

この4月、転職や産休明けで新たなスタートを切った皆さん、環境の変化には慣れてきましたでしょうか?経験はあっても、しばらく現場を離れていたり、初めての診療科に配属されたり、慣れないスケジュールに身を置く日々に、緊張と不安を抱えているのではないでしょうか。

今日はそんな慣れない環境に身を移した方、産休明けの方に向けてのエールを送りたいと思います。少しでも気持ちが前向きになれたらと思います。

慣れない環境で感じやすいストレス

転職や産休明けのスタッフの皆さんのストレスは大きなものです。しかも受け入れ側は、経験者としてあなたを迎えているため、新人さんのような手厚いサポートを受けることは少ないかもしれません。流れや施設ごとのやり方を説明されるだけで、あとは自分の経験を頼りに動かなければならない──そんな状況に、心細さを感じることもあると思います。

まずはどんなストレスや不安があるか、確認してみましょう。

ストレスの種類具体例感じやすい思い・不安
人間関係の緊張・不安・初対面の人ばかりで気を遣う・誰に相談すればいいかわからない・職場の雰囲気が読みづらい「ここで浮いていないかな…」「迷惑かけていないかな」
仕事の内容やルールに慣れていない・新しいシステムやマニュアルが頭に入らない・前の職場との違いに戸惑う・判断に自信が持てない「正しくやれてるかわからない」
評価されていない感覚・自信の喪失・頑張っても認められない・失敗を恐れてチャレンジできない・自分だけが遅れている気がする「自分はここにいていいのかな?」
家庭との両立ストレス(特に産休明けのママ)・子どもの体調や保育園の連絡対応・全てが中途半端になる感覚・自分を後回しにしてしまう「私、全部にちゃんとできてない…」
⑤ 「慣れていない自分」への否定感・周囲と比べてしまう・ミスが多くなる・自分にイライラしてしまう「前はできてたのに」「もっとやれるはず」

新しい環境で起こりがちなストレスの種類と、その時に感じやすい気持ちを一覧にまとめました。

産休明けのあなたの今の気持ちは、新人さんに近いものでしょう。当然緊張感も、不安もあり、負担を感じる日々となっているでしょう。

新人さん向けに、新しい環境に臨む時に読む内容を他の記事でも紹介しています。そちらも参考にしてください。→新人看護師・助産師さんへ|辞めたい気持ちに寄り添うエール

miu
miu

転職の方は、初めての場所、初めての人と新しく人間関係の構築から始まります。同時に業務も覚えるという、2つのストレスがかかりますね、産休明けの方は、久しぶりで、自分のペースを取り戻すまでに、同じようにストレスがかかると思います。しばらくは負担に感じることもあるでしょう。

慣れない生活リズムも大きな負担に

転職された方は、まず通勤路すら慣れていないですよね。「何時の電車に乗る?バスは間に合う?」
そんなことから、毎朝の小さな緊張が続きます。

産休明けで復帰された方は、さらに大変です。自分自身の出勤準備に加え、子どもの朝の支度。なかなかスムーズにはいかないのが、子育ての日常です。

服を嫌がる、着替え直す、朝ごはんを食べない、遊びたくて支度が進まない、テレビに夢中になって動かない、玄関で「行きたくない!」と泣かれる……。

やっとの思いで大荷物を抱えて保育園に預け、そこから自分の仕事へ向かう。すでに、家を出るまでに一仕事終えた状態です。

miu
miu

新しい毎日は、自分の生活リズムに加え、家族の生活リズムも作らなくてはいけないですね。通勤のストレスに加え、産休明けの方はお子さんの支度も時間がかかる作業です。このペースが整い、「日常」になるまでは、手探りの日が続くかもしれませんね。できるだけ、前日に準備を行っておくなど、時間に余裕を持った行動が取れるよう、工夫も必要ですね。

新しい環境に順応していく5つの気持ちステップ

では、このストレスなどを乗り越えて、新しい環境に順応していく道筋はどのようなものなのでしょうか?受入までの流れを参考にしてください。

① 【ショック期・緊張期】

状態: 不安・緊張・違和感が強く、「ここでやっていけるかな…」と感じやすい

特徴: 人間関係も仕事も“探り探り”で、疲れやすい時期

転職・産休明けスタッフ
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「早く慣れたいけど、失敗したらどうしよう…」「間違えたらどうしよう…」

「行くだけでドキドキする…」

*特にショック期はカルチャーショックとして、適応開始後2~6ヶ月にピークを迎えることが指摘されています。

② 【混乱・戸惑い期】

状態: 自分のやり方と新しいやり方のギャップに戸惑う

特徴: 指示やルールが曖昧に感じたり、自信をなくす場面が増える

転職・産休明けスタッフ
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「前の方がやりやすかった…」「私だけできてないかも」

「周りのスピードについていけない…」「自分だけ浮いている…」


③ 【試行錯誤・模索期】

状態: 少しずつ流れが見え始め、自分なりのやり方を模索し始める

特徴: 成功体験が少しずつ増え、自信の芽が出てくる

転職・産休明けスタッフ
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「これでいいのかな?でも少し慣れてきたかも」「頼まれた仕事をちゃんとやりきれた。」「緊張したけど、褒めてもらえて…嬉しかった。」


④ 【受容・適応期】

状態: 新しいルールや人間関係を“自分の中で自然に受け入れ始める”

特徴: 緊張が減り、日々のリズムに余裕が出てくる

転職・産休明けスタッフ
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「なんとなくこの職場の空気、つかめてきた」「最近、出勤前の緊張が少し和らいできたかも…」「みんなの雰囲気も、なんとなくつかめてきた。」


⑤ 【安定・信頼構築期】

状態: 自分の役割やポジションが見えてきて、信頼関係もでき始める

特徴: 自分から提案したり、後輩や同僚に自然と声をかけられるようになる

転職・産休明けスタッフ
転職・産休明けスタッフ

「この場所で、私なりにやれているかも」「ちょっとづつだけど、”ここでやっていけるかも”って思えるようになってきた」

このように、新しい環境は“慣れる”まで時間がかかって当たり前なんですね。

転職や復職に関する職場適応研究でも、順応は3〜6ヶ月が目安とされています。(厚労省調査など)これくらい時間がかかるものなんですね。肩肘張らずに、毎日をこなして、焦らずに少しづつ慣れていきましょう。

参考: Uカーブ理論(異文化・新環境適応モデル)リスガード(S. Lysgaard, 1955)

新しい環境に慣れてきた時の気持ち

そして、このステップを踏んで、新しい環境に慣れたあなたはこんな気持ちになるでしょう。

気持ちの内容具体的な気づき・変化よくある内なる言葉
“自分らしさ”を出せるようになる自然体で話せる/無理に合わせなくてよくなる「少し慣れてきたかも」「自分らしくいられるようになった」
毎日の流れが“日常”としてつかめてくる業務の流れに迷いが減る/心の負担が軽くなる「今日も普通に過ごせた」「慣れてきた感じがする」
人との距離感が自然になってくる雑談や相談ができる相手が見つかるこの人には相談しやすい」「雰囲気が読みやすくなってきた」
小さな成功が自己肯定感につながる「できた」体験が自信につながる「ちゃんとできた」「褒めてもらえてうれしかった」
ここにいてもいいという安心感が芽生える職場に受け入れられている実感が持てる「ここでやっていけそう」「安心できる場所になってきた」

新しい環境に少しずつ慣れてきたときに芽生える気持ちの変化をまとめました。
「大丈夫」と感じられる自分に出会える瞬間を見つけてみてください。

ここまでくれば、もう、そこは「自分の居場所」となり、「日常」となり、「いつものこと」となれます。この感覚が持てることを目標に、今をこなしてくださいね!

まとめ

黄色のストライプと花柄を背景にした応援メッセージ画像。「大丈夫!」「できる!」「自分らしく!」の吹き出しの下に、「緊張の日々もずっとは続かない。“日常”になるまで、あなたの歩幅で前に進んでくださいね」という励ましの言葉が中央に書かれている。

さて、今日のまとめです。今日の記事はいかがだったでしょうか?

新しい環境に飛び込むこと、慣れないリズムの中で踏ん張ること、それは誰にとっても勇気のいることです。うまくいかない日があってもいいし、疲れてしまう日があっても当たり前です。それでも、あなたが今日ここまで続けてきたこと。それは何よりも尊い努力です。
「今日もがんばった私」を、一番近くで認められるのは自分自身です。
これからも、あなたの歩幅で前に進んでくださいね。
心から、応援しています。

miu
miu

miu|助産師・2児の母・ブログ運営中

20年以上、病院で助産師として勤務。新人時代の不安や戸惑い、子育てと仕事の両立に悩みながらも、周りに支えられてここまできました。

このブログでは、助産師学生・看護学生、そして働くママたちが「今日もがんばったね」「ちゃんとやってるよ」と、自分を優しく認められるような言葉を届けています。

あなたがちょっとだけ元気になれる、そんな場所になりますように。