―医療現場で“私らしく”働き続けるために―

人間関係は「相手を変える」より
「自分を守る」が大事
心の結論 💬「ご機嫌な自分は、誰かの安心をつくる」
苦手なスタッフ、あなたの職場にもいませんか?
皆さんは仕事をする中で、「ちょっと苦手だな…」と感じるスタッフはいませんか?
特に医療の現場では、人間関係の影響力がとても大きく、
報告をしただけで強く返されたり、人格否定のような言葉をかけられたり、
みんなの前で叱責されたり、馬鹿にするように笑われたりすることも…。
そんなとき、患者さんの看護どころではなく、自分自身が辛くなってしまいますよね。
「自分はダメなんだ…」と、自信を失ってしまう方もいるかもしれません。
でも、報告や相談は仕事の一部。
関わらなければいけないけれど、できるだけ関わりたくない。
そんな気持ちで関わるたびにストレスを感じてしまう…。
そんな時こそ、自分の心の守り方がとても大切になります。
実際にあった私の経験
私もかつて、人間的にどうしても合わないと感じる医師がいました。
看護師を見下すような態度で、報告に行けば無視されたり、
医師同士で話すべき内容を、私たちに執拗に問いただすこともありました。
それなのに、別の医師にその状況を相談しようとすると、
その本人は打って変わって優しい言葉づかいで受け答えするんです。
「私たちが何をしたというのだろう…」と、理不尽さに苦しみました。
とくに辛かったのは、自分自身よりも、
他のスタッフがその医師に傷つけられている姿を見聞きしたときでした。
その話を聞くたびに、自分の心までズシンと痛み、
「こんなことがあっていいのだろうか」と涙した日もあります。
だからこそ気づけた「ご機嫌」でいることの大切さ
私は、そんな状況を改善したいと思いました。
自分にできることは何かを考え、次のような気持ちを持つようになりました。
① 相手を変えようとしない
苦手な人の態度、言葉、表情…何が自分にとって負担なのかを整理すると、
「ただ相性が合わないだけ」と気づくことがあります。
相手を変えようとするより、「自分がどう捉えるか」を見つめ直す第一歩です。
合わない人を変えることはできません。
でも「私はどう考えるか」「自分のスタンスはどうか」は選べます。
自分を保つために、線引きを意識しました。
無理に仲良くなろうとしなくてもOK。
業務上必要なやりとりに集中し、「敬意を持って適切な距離をとる」ことが
心の負担を減らしてくれます。
② 他人の言動は「その人の課題」と切り離して考える
例えば高圧的な態度を取る人がいたら、
「それはその人自身のストレスや価値観から来ているんだ」と
自分と切り離して考えることで、受けるダメージが減ります。
③ 自分を責めない
相手の理不尽な態度はこちらの責任ではありません。
「私は一生懸命やっている。それでいい」と、
心の中で自分を褒めてあげるようにしました。
④ どうしても無理な時は、環境を変えるのも一つの選択肢
どうしても無理な時は、「異動」や「転職」「距離を置く」といった選択肢も視野に。
心と体を壊す前に、自分を守る決断をしてもいいのです。
「逃げることは負けじゃない」。命と健康が一番大事です。
私をご機嫌にする、3つの小さな習慣
どんな人と働くとしても、自分をご機嫌に保つ意識を持つことで、
心のしなやかさが育ちます。私が意識しているのは、こんなことです。
① 自分の「心の境界線」を守る
相手の言葉や態度に振り回されそうになった時、
「これは私の問題ではなく、その人の中の問題」と線を引く意識を持つことで、
無意識に抱えてしまうストレスから自分を守れます。
心の中に“マイバリア”を持つ感覚です。
💭たとえば…「あの言い方は冷たいけど、私のやるべきことはできている」と
自分の軸を確認する習慣を持つと、自信にもつながります。
② 小さな“ご褒美”や“楽しみ”を毎日の中に仕込む
仕事の合間に飲むお気に入りの飲み物、帰り道に聴く音楽、
お昼休みに読むコラムやお笑い動画など、
“自分がちょっとでも笑顔になれる時間”を毎日の中に取り入れましょう。
😊「このチョコ食べるまでは、何言われても平気!」
…そんな小さな“自分への励まし”が、心の回復力になります。
③ 「今日も誰かに優しくできた」と自分を認める
苦手な人と関わると、つい気持ちが揺れたり自己否定に向きがち。
でもそんな中でも「笑顔で挨拶できた」「患者さんにゆっくり話しかけられた」と、
小さな“できた”を自分で認めてあげることが、
前向きな心を育ててくれます。
🌱他人の評価じゃなく、自分で自分を褒めること。
それがご機嫌の土台になります。
チームで支え合う空気は、自分も育てられる
私が大切にしていることは、職場の空気を自分の力でも変えていけると信じることです。
先輩・後輩に関係なく、「チームメイト」として支え合う空気づくり。
「大丈夫?私がやっておくよ」
「何かあったらまた声かけてね!」
そうした一言で、相手の心もふっと軽くなります。
そしてその空気は、巡り巡って自分のご機嫌にもつながるんですよね。
愚痴を言ってしまうことも時には大切。ため息一つして、嫌なことをそこに入れて出しちゃいましょう!もうスッキリ!
そして、前向きな言葉を意識すると、自分も、周りも明るくなれます。「鏡は先に笑わない」ですよね。自分が先に笑顔を周りに振りまけるように、気持ちも明るく、ご機嫌に過ごせるよう意識しましょう。
ポジティブな言葉の選び方ひとつが、チームの空気を作っていくと信じています。
まとめ:自分をご機嫌に保つことは、最高のケアにつながる
苦手な人がいたって大丈夫。
それでも「自分らしく」「ご機嫌で」いられる工夫をしていけば、
自然とあなたの周りには、あたたかい空気が広がります。
そして自分が幸せでいることは、より良い患者さんへのケアにもつながります。
自分が幸せであることが大切な理由は過去の記事でも紹介しています。ぜひそちらも参考にしてくださいね。→皆さん、幸せですか?はこちら
ご機嫌な自分は、誰かの安心を作っています。
もし、心無い言葉を言われても自分を責めないでくださいね。
あなたは一生懸命今日も頑張っています。
その笑顔が、患者さんの安心にもつながっていますよ。
大丈夫、あなたは一人ではありませんよ!

miu|助産師・2児の母・ブログ運営中
20年以上、病院で助産師として勤務。新人時代の不安や戸惑い、子育てと仕事の両立に悩みながらも、周りに支えられてここまできました。
このブログでは、助産師学生・看護学生、そして働くママたちが「今日もがんばったね」「ちゃんとやってるよ」と、自分を優しく認められるような言葉を届けています。
あなたがちょっとだけ元気になれる、そんな場所になりますように。