
比べるべきは「昨日の自分」
🌸心の結論: うまくいかない経験が成長のもと!”手の感覚”を育てよう!
4月からデビューされた皆さん、本当にお疲れ様です
新人助産師として歩み始めたこの春、みなさんはもう何例くらいの分娩介助を経験されましたか?
学生時代に10例ほど分娩介助を行い、先輩や臨床指導者さんの「手の感覚」を頼りに、何とか介助をこなした日々。やっとやり方に慣れてきたと思った頃に実習が終わり、臨床に出て“仕事として”分娩に携わるようになったという方も多いのではないでしょうか。
「もう学生じゃない」からこそ、プレッシャーを感じていませんか?
臨床に出てからは、学生のときとは違い、ある程度「できているもの」として見られる立場になりますよね。
先輩からの指導も、少しずつ“自分の判断”が求められてきて、学生のころのように丁寧に毎回教えてもらえるわけではありません。
いざ業務に入れば、自分の分娩介助を一からサポートしてもらえる機会も減り、自分で課題を見つけて、実行して、振り返って…という繰り返しの毎日になります。
私も毎回、評価と反省を繰り返しています
私自身、これまで数千人の方の分娩に関わり、数千件の分娩介助をしてきました。それでも、「今だに課題はある」と胸を張って言えます。
- 分娩進行の読み取り
- 呼吸のリード
- 会陰保護の手の感覚
- 分娩のスピード感
これらは毎回変化があり、同じお産は一つとしてありません。 蓄積された経験をもとに助産診断を行い、「これがベスト」と思う介助を選び、その結果がどうだったかを、毎回必ず振り返っています。
予測どおりにうまくいったこともあれば、想定外の結果になり反省したことももちろんあります。でもそれこそが、分娩介助の“醍醐味”でもあるんです。
今、大切なのは「自分の手を育てる」こと
それ以降は、自分で予測し、判断し、実行し、結果を振り返り、次回への課題を明確に持つこと。この繰り返しをしていきます。
この課題の意識を持つか持たないかで、時が経ったときの技術の差は自然と開いてしまうかもしれません。
でもね、技術の取得は、誰かと正しく比べることはできないんです。
同じ妊婦さんの分娩を、二人の助産師が介助することはありません。
つまり、誰かと比べるよりも大切なのは「昨日の自分」と「今日の自分」。
あなたが目指す技術の習得は、自分自身でしか評価できないものなのです。
比べるべきは「昨日の自分」
先輩の分娩の外回りに入りながら、技術を身につけることはできます。 でも、同じ結果を目指すとしても、先輩と同じ感覚で介助できるわけではありませんよね。
あなた自身の手の感覚。これを育てていくしかないのです。
ぜひ、自分の手を育ててください。
そして10年後、助産師を続けてきたあなたの分娩介助は、その素晴らしい「自分の手の感覚」で、自信を持って行うものとなっていることでしょう。
自分を信じて、一歩ずつ進んでいけば大丈夫
比べるのは、昨日の自分と今日の自分。
この意識を持って介助に臨むことができれば、あなたはきっと頼れる、安心感のある素晴らしい技術を持った助産師に成長していきます。
一歩ずつ、目の前の課題をこなしながら、前に進んでいってください。
大丈夫。あなたは確実に成長していますよ。
🌷 まとめ:できないことに落ち込むあなたへ
分娩介助は、経験の積み重ねの中で少しずつ自分の“型”が育っていきます。
今は、毎回の介助に緊張したり、自信をなくしたりすることもあると思います。 でも、それはすべて“真剣に向き合っている”証です。
できなかったことを振り返る力があるあなたは、きっと次に活かせます。
これからたくさんのお産に立ち会っていくなかで、あなたの手は必ず育ちます。
🌼 応援メッセージ
今日、できなかったことで落ち込んでいるあなたへ。
その悩みがある時点で、あなたはすでに一歩進んでいます。
できないことは恥ずかしいことではなく、成長するためのチャンスです。
焦らなくて大丈夫。あなたのペースで、あなたの手を、あなたの助産師としての形を育てていってください。
心から、応援しています。

miu|助産師・2児の母・ブログ運営中
20年以上、病院で助産師として勤務。新人時代の不安や戸惑い、子育てと仕事の両立に悩みながらも、周りに支えられてここまできました。
このブログでは、助産師学生・看護学生、そして働くママたちが「今日もがんばったね」「ちゃんとやってるよ」と、自分を優しく認められるような言葉を届けています。
あなたがちょっとだけ元気になれる、そんな場所になりますように。